漫画感想2020年2月号

こんにちは、ているです。2月に読んだ漫画の感想です。5冊しか読んでない……!?

放課後すとりっぷ(2) / 若鶏にこみ

帯にも書かれていましたが、「私の性欲を好いてくれてありがとう……」が一躍有名になった(そうか?)漫画ですね。

簡単にあらすじを書くと主人公の林檎ちゃんが白石さんという同じクラスの美人さんの下着姿をやらしい気持ちになりながら描くという漫画なんですが……これ字面やべえな……でも本当なので仕方がない……林檎ちゃんはオープン変態ではなくムッツリスケベなのがポイントですよ。

これ、2巻で終わってしまったのが本当にもったいないなあと思う……

いやきらら掲載時ずっとトップ5に入るくらい大好きだったんですよ。

百合的観点からしても林檎ちゃんと白石さん(+ななちゃん)の関係性が面白いし、サブで展開する七瀬さんと秋映さんもすごくいい。

なにより、会話のセンスがすごいんですよ。ゆゆ式は天才型の書いた会話って感じがしますが、放課後すとりっぷの会話はかなり頭が良くないと紡げない気がするというか……毎回めちゃくちゃ笑ってました……

ただ難点もあって、秋映さん周りの設定が入り組み気味だったり、林檎ちゃんの昔からの友人であるみことと柚の説明があまりなされないことで「こんなキャラいたっけ」ってなってしまったりするので、月刊で読んでいる間はこれまでのお話を思い出すのが大変だったんですよ。

でもコミックスならその点は緩和されています。というわけでぜひとも1巻から通して読んでいただきたい。

あと、これは連載を追っていたファンとしてめちゃくちゃ嬉しかったポイントなんですけど、やや尻切れトンボ気味に終わってしまった最終話のラストシーンが描き直されていました!!!

しかもその後に自然な描き下ろしエピローグが追加されていることで、より最終回としてのまとまりがあったように感じました。

よかった……ファンをやっていてよかった……若鶏にこみ先生の次回作にも期待しています…………

放課後すとりっぷ コミック 1-2巻セット

放課後すとりっぷ コミック 1-2巻セット

ヴァンピアーズ(2) / アキリ

あの「ストレッチ」のアキリ先生の新作ですね。ストレッチは残念ながら履修していないのでそれと比較してどうという話はできないのですが。。

というかそもそもストレッチの人だと知ったのは1巻買って巻末見てからでした。1巻の表紙を店頭で見て、そのレトロ調な雰囲気に惹かれて衝動買いしちゃったんですよねえ。

さて中身はというと、リル(吸血鬼)のアリアと、アリアと昔なんらかの関わりがあったらしい女性の孫である一花の2人の物語で、一花ちゃんはアリアに一目惚れをしてしまって……というあらすじ。

1巻の様々なミステリアス要素、「私を殺してほしい」というアリアの衝撃のお願い、奔放なアリアに振り回される一花……というのとは一転して、2巻ではアリアが一花の通う学校に転入してきてほのぼのライフが始まります。アリアがキスに弱いという弱点を知って逆に振り回す側に回る一花ちゃん、なんて展開も。

ヴァンピアーズの魅力はなんといってもその独特の雰囲気にありますね。特徴的なセリフ回し、四角フキダシを意地でも使わないモノローグの表現など……それに、画風もあるんですけど、あまりギャグを大仰にしなかったり、アクションシーン以外で漫符や描き文字を目立たせて使わないので(代わりに、普通のフォントをズラして使ったりしている箇所があるのですが、これがまた先述のモノローグ表現のおかげで全く違和感がないんです)、画面がやたらリアルなんですよね。肌感がリアルというか。

なので、日常シーンにしてもなんにしても、本当にそこで起こっているようなおかしさや緊張感が味わえます。「徒然日和」から漫画っぽさをさらに薄めたような感じですかね……?

展開的にも、リルを殺せる宝剣を狙ってきた敵対勢力が現れたり、なんか流れであっさり告白しちゃったけどアリアと一花の関係はどうなるのかなど、気になる点はたくさん。次巻も楽しみですね。

ヴァンピアーズ コミック 1-2巻セット

ヴァンピアーズ コミック 1-2巻セット

  • 作者:アキリ
  • 発売日: 2020/01/17
  • メディア: コミック

私に天使が舞い降りた!(7) / 椋木ななつ

もはや説明不要なので今巻の萌えポイントだけ書きます。

よりかの最推しマンなので、54話で限界になってしまいました。こよりちゃんももうかのんちゃんが昔ほど自分の助けを必要としていないことはわかっているけど、かのんちゃんが1人で抱え込みがちなことをしっかりわかっていて、もっと遠慮しないで頼ってほしいって言うシーン。最高。自己中心的なように見えてかのんちゃんが無理をしないことを第一に考えてくれる素敵なダーリンなんだよな……そりゃかのんちゃんも惚れるし一生ついていくよな……

あとは、花ちゃんのお母さんがセレクトしていたクソダサTシャツが数話後のひなた・ノア・花の3人で買い物してるときに花ちゃんが選んでたのに気づいて笑ってしまったり。こういう細かいネタは単行本ならではの楽しみですね。

私に天使が舞い降りた!7 (百合姫コミックス)

私に天使が舞い降りた!7 (百合姫コミックス)

表紙でひなたがノアをお姫様抱っこしてるのすごくいい……

ぼっち・ざ・ろっく!(1)〜(2) / はまじあき

陰キャロック漫画、待望の2巻。

Twitterで画像素材が配布されたりまだコミックス1巻しか出ていない(当時)のにLINEスタンプが発売されたりと話題沸騰のぼっちざろっくですが、実際マジで面白いんですよね。

百合的おいしさとしては喜多ちゃんがベースの山田先輩(絵に描いたようなダメバンドマン)(絵に描いてる)に惚れ込んでるところくらいなんですが、それ抜きにしてもギャグセンスとキャラクターの魅力がピッカピカに光ってて、買ってよかったと思いました。1巻読んでて感動したのが、陰キャゆえに人と目を合わせることができない」という設定のぼっちちゃんが、すごく良いことを言ってるシーンなのに本当にずっと相手と目を合わせないっていう回があるんですよ……

他にも「発言するときには必ず『あっ』と最初についてしまう」っていう設定もあって、1巻のラストでめちゃくちゃ感動するシーンがあるんですが、そこでもぼっちちゃんの返事が「あっはい!」なんですよね。ここまで徹底してるのは本当にすごい。

ところで、主人公がヤバイ変顔をする萌え漫画は神の法則(おしおしお先生の漫画を読もう!)があると思ってるのですが、なんせこの漫画に関しては変顔というよりもはや福笑いですからね。というか1巻のラストあたりで本当にぼっちちゃんの顔面で福笑いし始めて正しい顔に戻らなかったやつはめちゃくちゃ笑いました。最高にロック。

そしてぼっちざろっくのすごいところは、ギャグ一辺倒じゃないところなんですよね。さっきも少し触れましたが、感動する話がちょいちょいあるんです。2巻ではライブ中に起こったぼっちちゃんのギターの不調を、バンドのみんながアドリブで繋ぎ、さらにまさかの手段で乗り切ったり、ほかのメンバーと比べてぼっちちゃんだけ卓越したギターの技術を持ってることを見抜いた音楽ライターに引き抜かれそうになるも、結束バンド(バンド名)でやっていきたいと決意を新たにしたりと、少年漫画的なアツい展開をしっかり入れてくる。2巻のヒキはそれで終わっているので「今すぐ3巻が出ねえかな」と思っています。

このまま人気が続けばいずれアニメ化するんだろうなって感じですが、きらら系列でここまでギャグに振った作品がアニメ化した例ってあるんだろうか……?キルミーベイベーくらい……?ノリとしてはまちカドまぞくも近いかも……?

ぼっち・ざ・ろっく! コミック 1-2巻セット

ぼっち・ざ・ろっく! コミック 1-2巻セット

ここは今から倫理です。(4) / 雨瀬シオリ

※この漫画には百合要素はありません

青春時代に様々な悩みを抱える若者たちと、倫理教師の話です。

これ、Youtubeに公式の宣伝動画があって、僕がこの漫画で一番感動したシーンも映像化(?)されているので、まずはこれを見てみてもいいかもしれません。

youtu.be

個人的には高柳先生の声優が櫻井氏なのは微妙に違うのでは……と思わなくもないんですが……厭世感漂わせてる先生なので……

僕は高校で倫理の授業を取らなかった(というか理系だったので取れなかった)んですが、哲学も倫理の授業で教えるんですね。哲学に興味はあれど自分で勉強しようとすると必ず挫折してきたので、学校で習ってみたかったなあ。

さて……この漫画を説明するのは……すごく難しいのですが……とにかく、人生に悩んでいる人、哲学や心理学をかじってみたい人、あたりにはすごく刺さる漫画なんじゃないでしょうか。ただそのぶんこの漫画を読むにはそこそこの地頭の良さを要求されるのではないかと思います。僕も読んでてかなり頭を使いました。でも、そうやって考えることが、おそらくこの漫画を吸収するうえで一番大事です。そういう漫画です。……伝わるかなあ。

4巻ではこれまで倫理の授業を受けていた子たちが卒業してしまい、まさか終わってしまうのかと思ったら、次年度に移ってまた新しい生徒が倫理の授業を受けるようなので、まだまだ続くようです。よかった。もっと色々なことを高柳先生から教わりたいです。

おわり

今月は以上です。思ったより漫画読めてないな……?来月からイベント向け原稿等等が忙しくなるので、さらに減るかも。。。