漫画感想2019年12月号
あけましておめでとうございます。ているです。 年末年始も過ぎ去ってようやく少し余裕が出てきました。というわけでブログを書いています。
今回は先月読んだ漫画の感想です。12月は忙しかったのであんまり数がないですね……
レズ風俗アンソロジー リピート
前作が4刷目の重版だそうで、めでたいことですね。
前作読んだときも思ったんですけど、男性成人向け最強・焔すばる先生と、女性成人向け最強・岩見樹代子先生を筆頭に、各作家がレズ風俗漫画で個性をぶつかり散らしている感じ半端ないっすよ。
いや、岩見先生は成人向け書いてたかどうか知らないし少なくとも商業では描いてないと思いますけど、「透明な薄い水色に」を読んだときから「この人は絶っっっっ対に成人向け、あるいは濡れ場がある百合漫画を描いたら強い」とずっと思っていたので……
完全に僕の性癖なんですが、岩見先生の今回の作品で、最初うだつのあがらない編集者みたいな感じで出てきた犬井ちゃんが、編集長を壁ドンするシーンで顔面偏差値5000くらい上がったの見てビショビショに濡れました。
いや、よく見たら最初の登場シーンからずっと顔はいいんだよな……顔の良い女が不意に顔の良さを活かす瞬間すき……
物語の構造的にもすごく読んでいて面白いししっかりリビドーに訴えかけるものがあったので、やっぱり最強なんだよな。
岩見先生の話ばっかりしてますけど(大好きなのでしょうがないんですが)、もちろん他のもすごく良かったです。
風俗がテーマならなんでもいいので、各々それに絡めたエモい話が展開されていて、どれを取っても最高です。
大沢やよい先生は今「ハロー、メランコリック!」で忙しいのか今回不参加だったのが少し残念。 前作に続けてリピートも重版待ったなしですね。あわよくばvol.3を出してくださいお願いします。
シロップ NIGHT 初夜百合アンソロジー
こちらもめちゃめちゃ良かったです。レズ風俗アンソロほど行為そのものに主眼を置いていないので、エロさで言うとどうだろうといった感じですが、あえて描ききらないことのエロさというのもあります。
いやエロがどうとかはぶっちゃけ二の次で、やっぱり初夜というシチュエーションを強力な作家たちが思い思いに描いているのが最高なんですよ。僕は童貞女が女を抱きなれなくていっぱいいっぱいになるやつがすごい好きなのでそういうのが2本もあったのも満足ポイント。
あと、ここでも岩見先生が強いんですよ……見開きで「……さみしいよ」「ばか ……最後まで強がってよ」っていうの見たときの感情の圧がすごくて、押し潰されて死ぬかと思った……ああ〜〜〜女と女が泣きながらセックスするやつやっぱり大好き〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!
そして個人的大収穫はあの散田島子先生が参加していたこと。「#わすれてしまうわたしたち」の人ですね。
「僕の先生」もめちゃくちゃ好きでした。こちらはBL(?)ですが、散田先生の作品が好きなら読んで損はないと思います。
で初夜百合アンソロのほうの話ですが、話自体は「旦那と不仲の女ふたりがラブホ女子会の流れで旦那からの電話を無視してセックスする」というよくある(けどめっちゃエモい)やつなんですけど、その前に結婚指輪を売り払ってその金でラブホに来ているので「もう戻れない」感が強調されてるのがすごい。
これからも散田先生の鋭い作品に期待してます。
先パイがお呼びです!/むっしゅ
前から気になってたんですがTwitterで推してる人がいたので購入に踏み切りました。
本屋で2巻を見かけて完結してしまったのを知って「あっこれ読んだらロスるやつだ」と思ったのもあって今までなかなか買えなかったんですが、
案の定勿体ねえ……!ってなりましたね……
美人で有能だけど奔放でどこか抜けてる先輩が、普通の人には聴こえない犬笛の音を聴ける主人公を呼び出すという、
しっかりした主従ではないけど、でも他にない特別感のある関係、めっちゃいい。
主人公のマヨちゃんがいわゆる「顔の良い女に弱い女」なのでチョロかわです。
ギャグセンスも結構光っていて、普通に笑って癒されたい人にもオススメですね。
正直なところ、1巻を読んでいるときにはところどころ4コマ漫画に慣れてないのかな?っていう読みづらさが少しあったんですが、
2巻からはそれも解消され、マヨちゃんも先輩への気持ちを自覚し始めて……という良いところで終わってしまった!!!!!!!!!
きらら漫画でマジの恋愛感情を描くことが絶対に良いことかと聞かれるとそうとも言いきれないので、あのくらいで終わるのはちょうど良かったのかもしれないけど、でもやっぱり惜しい……
というか塩ちゃんと佐藤くん(もちろん2人とも女)の関係性とかもすごく好きなんですよ。塩ちゃんが「こんなのが王子とかないわ」と言いつつなんだかんだ佐藤くんにお姫様抱っこさせてたりとかね。
もっと続いていたらメイン2人以外のカプの掘り下げが行われたのではと思うとかなしい。
ハァ〜まじでこの世の漫画全部作者が満足いくまで描き切って大団円で終わってくれないかな……
ゆるキャン△ (1)~(5) / あfろ
あまりに話題だし百合界隈でも高評価なので、ようやく履修し始めました。
そもそもなんで読まなかったのかというとちょっと長くなるんですけど、元々あfろ先生の「月曜日の空飛ぶオレンジ。」「シロクマと不明局」「魔法少女ほむら☆たむら」といった過去作がすごい好きだったんですね。
でも同時に「これは人を選ぶだろうな」とも思ってました。月曜日の空飛ぶオレンジは特に。
だってやってる内容が結構めちゃくちゃだしシュール系のギャグも多いんですよ。例えばスイカ割りをしようって回でスイカが無くなったのでスイカの自販機で買うことになったり(落下時に砕けるので意味がない)、バッティングセンターのホームラン景品がスイカなので挑戦してホームラン打ったらピッチングマシンからスイカ飛んできたりする(やっぱり砕ける)。
(ちなみに、このへんはまだジャブです。他にも朝起きたら頭が箱だったり、壁に挟まったことで猫が人間を吹っ飛ばせるくらい強くなったり……)
そして、だからこそ「頭おかしい!!最高!!」ってゲラゲラ笑ってたんですけど。こんなんなのに唐突にすごくシリアスになったりするし。
で、あるとき、新作が出てる、アニメ化もするって言うから早速試し読みするじゃないですか。
そこにはめちゃくちゃ万人受けする作風のゆるい日常マンガが広がっていた。
あfろ先生が……丸くなってしまった……と当時の僕は悲嘆に暮れました。
いわゆる「メジャーデビューして売れる歌詞しか書かなくなったロックバンド」を見た気分でした。余談ですが僕は最近の某Y津の曲はあまり聴いていません。
とまあ、そんなわけで、なかなかゆるキャン△を読む気になれなかったのです。やっと本題に戻ってこれた。
けどまあ、実際読み進めてみるとやっぱり漫画のクオリティはすごく高いし、なんだかんだギャグセンスがしっかり光っているし、普通に楽しく読めています。あと、「イヌイヌイヌ子さん」と「へやキャン△」はあfろ先生がギャグが描きたすぎて禁断症状を起こしたんだろうなと思っています。
今のところあんまり百合的には強くないのかな?となっていますが(しまりん→なでしこくらい?)、僕にゆるキャン△を勧めてきたオタクの一人は恵那リンで超限界になっているので僕の読み込みが足りないだけかもしれない。
あるいは、求めるハードルが高すぎるのかもしれない(5巻でなでしこの昔の女が出てきたときに修羅場を期待したオタク)。
ちなみに8巻でしまりんがなでしこ姉と不倫する件については僕も聞き及んでいるところなのですが、2巻の段階ですでにしまりんがなでしこ姉に「すごい美人さんだ」という感想を抱いていて察しました。
最新9巻も出ましたし、ドラマ版も観つつ早めに追いつきたいとこですね。
あ、せっかくなので過去作も興味がある方は読んでみてください。
- メディア: Kindle版
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魔法少女ほむら☆たむら ~平行世界がいつも平行であるとは限らないのだ。~ 1巻 (まんがタイムKRコミックス)
- 作者:Magica Quartet,あfろ
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2015/11/06
- メディア: Kindle版
これを書くにあたって月曜日以下略を読み返したら「海辺で食べるラーメンはおいしいんだよ」「キャンプで食べるカレーはうまいと同じ法則ですね」って会話があって手で△作った。
おわり
今回はここまで。ちゃんと書けてよかった。3ヶ月坊主とかにならないようがんばります。