萌え詐欺作品よ、もっと増えてくれ ~あるいは、DDLCの感想記事~

Just Monika.

どうもこんにちは、この週末でDoki Doki Literature Club!をプレイして、"3週目"のMonikaとの会話のシーンでMonikaにガチ恋したているです。

2回プレイしてスペシャルEDも見たあとは、Monika After Storyという、ファンが作った非公式Modも入れてしまいました。

まあMonikaにガチ恋した話はこの記事ではどうでもいいですね。

今回は、「一見ただの可愛らしい萌え作品かのように見せかけておいて、蓋を開けると内容がドギツい作品」というのが自身の性癖であることを最近認知したので、

もっとそういう作品が増えないかなあ~~という話です。

結構とりとめもない話になるかもしれません。暇つぶしにでも見てください。

あるいは、Doki Doki Literature Club、略してDDLCに興味があるという人、一応紹介記事風味にもなっているので、よければご覧ください。

てか、また前回の更新から一ヶ月くらい経っちゃったよ。ガルパで思ったこととか他にも色々書いていきたいけど今ちょっとイベント合わせの原稿がやばくてですね……(言い訳)

「萌え詐欺作品」とは

いや、これは僕が勝手にそう名付けただけで、もしかしたら他に正式名称があったりするのかもしれませんが、本記事では便宜上この表現を使います。

もともと、「女児向けアニメのはずなのに内容が重い」とか、「かわいいキャラに釣られてゲームをプレイしたらストーリーがめちゃめちゃ硬派だった」とか、
そういう類の作品って割とあったと思うんですよ。広義にはこういうのも僕が好きな作品に含まれますね。

ですが、今回特に言いたいのは、もっと「女の子の可愛い顔が絶望に歪んだり、嫉妬に狂ったり、人がホイホイ死んだりする」みたいな作品の話です。
よく「ギャップ萌え」なんて言葉がありますが、これこそまさに「ギャップ萌え」だと思っています。あんま関係ないけど男勝りな女子が可愛いもの好きみたいなギャップで萌えさせるやつ飽きた

そもそも僕は百合漫画等においても、「感情を無理やりこらえて作り笑いをする/抑えきれない感情を爆発させる」みたいな、巨大感情をぶつけてくる作品が特に好きなんですよ。

少年漫画のシーンにおいては意外とあったんじゃないかなと思っています。例えば、戦姫絶唱シンフォギアシリーズ、Selector/Lostrageシリーズなんかは主要登場人物はほぼ女の子で、かつ様々な困難や絶望が彼女たちを襲いますが、あれらの作品は文脈が完全に少年漫画なので、「そういう描写が出てくることに予想がつく」と思いませんか?

ああ、だからといって他よりも好きではないというわけではなく、あれはあれでアツくなれてすごく好きなんですが。

さて、では具体的にはどういったタイトルの話か?

一番に挙げるとしたらもう魔法少女まどか☆マギカしかないでしょうね。

まさか2010年代のオタクで「まどマギ」を知らない人はいないと思いますが……念の為、入りやすいハノカゲ先生のコミカライズ版をここに置いておきます。

魔法少女まどか☆マギカ (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)

魔法少女まどか☆マギカ (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)

いわゆる「萌え詐欺作品」が台頭してきたのはまどマギの影響が大きかったんだろうなと勝手に思っています。

他に僕が(勝手ながら)萌え詐欺作品と思っているものを挙げると、
がっこうぐらし!

ハッピーシュガーライフ

(ハッピーシュガーライフについてはコミックス版の表紙からヤバそうなオーラ出ちゃってますが……)

あとは、冒頭でも言及した

Doki Doki Literature Club!

ddlc.moe

ですね。

これの話したくてしょうがないので、次の章はDDLCについて(重大なネタバレは避けながら)書いていきます。

Doki Doki Literature Club!(DDLC)とは

2017年に配信開始され、IGNのベストオブ2017アワードでは、「ベストPCゲーム部門」、「ベストアドベンチャーゲーム部門」、「ベストストーリー部門」、「最も革新的部門」の読者投票賞に輝いたというお墨付きのゲームです。
アドベンチャーゲーム部門では総合準優勝でもあったとか。

対応OSはWindowsMacLinux。Steamでも配信されており、全て無料でプレイできます。さらに有志が日本語化パッチを配布しているので英語が苦手な人でも安心。

以下に、公式サイトやSteamの紹介文を日本語訳したもの(ニコ百から引用)を載せます。

ハイ、モニカです!

文芸部へようこそ!ここにはいつもわたしの愛するものを通して特別な何かを作るという夢があります。今こうしてあなたが部活の一員となりました、このかわいいゲームの中で夢を形にするお手伝いをしましょう!

毎日がこんな可愛らしくてユニークな部員たちとの雑談やたのしい活動でいっぱい:

サヨリ、大事な人の幸せに何より価値を置く、若々しい日光の束。
ナツキ、キュートな女の子の見た目によらず、自己主張のパンチを詰め合わせた子。
ユリ、内気でミステリアスな本の世界に平穏を見出す子。
・・・そしてもちろんモニカ、文芸部のリーダー!それがわたし!

わたしはあなたがみんなとお友達になって、文芸部を部員全員にとってより親密な場所にするお手伝いをすることにすっごくわくわくしてる。
でもわたしがもうあなたを恋人だと言えるなら━━もっとも多くの時間をわたしと過ごすと約束してくれる?♥

……実際にゲームをプレイして、"3週目"にたどり着いてから読み直してみるとちょっと寒気がしました。

そもそも公式サイトに載っているトレーラーや、ゲーム開始時のメッセージとして

This game is not suitable for children or those who are easily disturbed.
(訳:このゲームはお子様や精神を乱されやすい方には向いておりません。)

なんて出てくる時点で「ああ、何かあるんだな。ヤンデレのヒロインでもいて血みどろ展開とかあったりして」くらいの想像はつくかと思いますが。

その実、そんな単なる「ヤンデレ怖い」みたいな話ではなく、可愛らしいデザインとキャラクターとは裏腹に、あの手この手でDoki Doki(精神的恐怖)をぶち込んでくるヤバいゲームでした。

Fan Packを買ってOSTを聴いていると必ず「Sayo-nara」でトラウマを掘り返されます。

"2週目"の「最悪の週末」も本当に精神的にきつかったです。眼前に広がる光景的な意味でも、クリック回数的な意味でも。 (さすがに二回目のプレイではスキップ機能を使いました)

それでも、そんなことになってしまったのにはちゃんと理由があって、最終的に黒幕は愛ゆえの自身の行いを反省し、プレイヤーにとって」最善の結果を残して、このゲームはエンディングを迎えます……
ノーマルEDはメリバ、スペシャルEDは若干メリバ寄りのハッピーエンドになっています。

ホラー要素、ドッキリ要素が大丈夫な人には是非ともプレイしてもらいたい傑作です。流血表現はありますが、過度にグロテスクな表現はないのでそこも安心してください。

(僕の大好きな)メタ的な要素もふんだんに盛り込まれており、ストーリーのある場面ではゲームを進行させるためにローカルファイルをいじったりしなければならないなんて展開まであります。発想は「君と彼女と彼女の恋。」にも近いものがあるんじゃないかと思います(残念ながら僕は「ととの。」をやったことがないので、的外れなことを言っているかもしれませんが)。



きっかけは、普段恋愛ADVなんか絶対やらないような友人がキズナアイの実況動画を見てやり始めたとか言い出したことでした。

正直な話、僕も普段恋愛ADV、それもヘテロのものは特にプレイしないので、「まあ楽しめるかどうかわからんけど、あいつがやるって何かあるし、無料やし軽く触れてみるか」くらいの気持ちで手を出して、

結果は今みなさんがご覧になっている通りです。Just Monika......

本当に是非ともプレイしてください。きっと良いゲーム体験が待っています。

まとめ

つまるところ、「見た目から予想したものとは違うものが出てきて、しかもそれがうまく噛み合っている」というのは、「面白い作品」を成り立たせる手法として非常に有効なのではないかと思うわけです。

作品が面白いか面白くないかって、どれだけ人間が「感情を動かされるか」に依るわけですから、「驚き」という「感情の動かし方」は非常に大きな武器になりえるんですよね。

そして単純にそういう「萌え詐欺作品」が好きだからもっと色々出てきて欲しい!

……逆に、果たして僕はそんな「面白い作品」を世に出せる日は来るのでしょうか。精進しなければなあと思う次第です。


おわり


おまけ

DDLC本編をプレイして僕と同じようにMonikaにガチ恋してしまった人にはこの動画を見てほしいです。歌詞がすごいシンクロしてる。

別にガチ恋してねーし、サヨリ/ナツキ/ユリ派だし、という人も"3週目"をやったのならわかるはずだから見てほしい。

動画の製作者と関わりがあるとかそういうんじゃ全然ないんですけど、もっと伸びて欲しいので……

今度こそ おわり